初歩的なミスをしてしまったため、今まで利用していたExcelが使えなくなってしまった。
Excel互換の無料ソフト、OpenOfficeとLibreOfficeの比較
MS Officeが高価なため、無料でWordやExcel、PowerPointなどと同じような機能を使えるこれらのソフトに惹かれる人も多いのではないでしょうか。
また、私のように取りあえず使ってみて、もし問題がないようであれば、そのまま使い続けたいという人もいることでしょう。
二つのソフト、どちらが使えるか検証します。
OpenOfficeの概要と開発履歴
概要
正式名称はApache OpenOffice。
OpenOfficeのアプリケーション群:
・ワードプロセッサのWriter
・表計算アプリケーションのCalc
・プレゼンテーションエンジンのImpress
・ドローイングおよびフローチャートのためのDraw
・データベースおよびそのフロントエンドとなるBase
・数式を編集するためのMath
サポートする標準フォーマット
OpenDocument Format (ODF)
上記のフォーマットはMicrosoftのWord、Excel、PowerPoint、そしてPublisherと互換です。
ODFファイルの代表的な拡張子は以下のようなものです:
.odt – 文章 ドキュメント
.ods – 表計算 ファイル
.odp – プレゼンテーション ファイル
.odg – イラストやグラフィック
開発履歴
2013年秋にオラクルがOpenOffice.orgをApache Software Foundationに寄贈したため、OpenOfficeの後継ソフトとなる。
ただOpenOffice.orgの主要開発メンバーがLibreOfficeに移行したため、当初から開発人員不足でバージョンアップはバグやセキュリティーの修正のみとなかなか進まない。
2012年にOpenOffice3.4を公開し、2019年6月時点での最新バージョンは4.1.6です。
LibreOfficeの概要と開発履歴
概要
LibreOfficeのアプリケーション群:OpenOfficeと同じ構成です。
・ワードプロセッサのWriter
・表計算アプリケーションのCalc
・プレゼンテーションエンジンのImpress
・ドローイングおよびフローチャートのためのDraw
・データベースおよびそのフロントエンドとなるBase
・数式を編集するためのMath
サポートする標準フォーマット
OpenDocument Format (ODF)
上記のフォーマットはMicrosoftのWord、Excel、PowerPoint、そしてPublisherと互換です。
ODFファイルの代表的な拡張子は以下のようなものです:
.odt – 文章 ドキュメント
.ods – 表計算 ファイル
.odp – プレゼンテーション ファイル
.odg – イラストやグラフィック
開発履歴
2010年にオープンソースオフィスソフトウエアの発展を前進させるための非営利で、独立した、自治の、そして、民主的な財団法人としてThe Document Foundation が OpenOffice.org コミュニティーの主要メンバーによって結成されました。
財団法人の主なプロジェクトはOpenOffice.orgからフォーク(枝分かれ)した LibreOfficeです。
2011年にLibreOffice3.3を公開し、2019年6月時点での最新バージョンは6.2です。
OpenOfficeとLibreOffice、二つのソフト比較の前提条件
OSはWindows7、今まで利用していたExcelはExcel2010。
主な検証目的は既存のExcelファイルを利用して、Excelと同じような処理ができるか?
です。
データベース的な使い方のExcelを開いた場合
画面上部がLibreOfficeで下部がOpenOffice。
両方ともExcelのレイアウトはほぼ再現しているが、OpenOfficeは日本語の文字入力したセルで日本語がダブってしまっている。(ただ、ダブらないセルもあるのでダブる理由は不明)
表計算的な使い方のExcelを開いた場合
LibreOfficeの場合
行列の表示で分かるように、Excelの画面分割はそのまま変換されている。
OpenOfficeの場合
既存のExcelファイルを変換した直後
行列の表示で分かるように、Excelの画面分割は変換されない。
手動で画面分割をほどこした直後
手動で処理を加えれば、Excelの画面分割は再現できるが、データベースの際と同じように日本語の表示はダブってしまう。
結論
OpenOfficeは日本語を入力したセルで日本語がダブって変換されてしまう。
また、行・列を分割固定してのスクロールも変換されない。
(ただ、別途手を加えれば分割スクロールは可能)
また、下図のバージョンアップ履歴から分かるように、LibreOfficeは頻繁にバージョンアップされている、日本の公共機関で当初OpenOfficeを採用したものの、その後LibreOfficeに切り替えている先も多い。
なお、NeoOfficeはMac用のOpenOffice後継ソフト。
以上から、LibreOfficeの優位は明らかなので、LibreOfficeを利用することをお勧めします。
ただ、この判定は既存Excelファイルをそのまま利用するという目的での検証で、二つのソフトを新規に利用して、全機能を比較してのものではなく勘違いでの偏りがあるかもしれません。
LibreOfficeのダウンロードとインストール
LibreOfficeの利用手順は次のとおりです。
■LibreOfficeのインストールページからLibreOfficeをダウンロードします。
ダウンロードできるバージョンは最新版と安定版があるので、どちらか好きなほうを選びます。
ダウンロードをクリックすると自動的にダウンロードが開始され、画面が下記のものに変わりますが、寄付を要請する画面なので取りあえずは無視してかまいません。
■ブラウザー下にダウンロードされたファイルが表示されているのでクリックすると、下図のウィンドウが開くので、「実行」をクリックします。
■次の画面が表示されるので、「次へ」をクリックします。
■次の画面が表示されるので、「次へ」をクリックします。
■次の画面が表示されるので、自分でカスタマイズしたい方は「カスタム」を選びます。
「次へ」をクリックします。
■次の画面が表示されるので、必要なアプリケーションにチェックを入れます。
「次へ」をクリックします。
■次の画面が表示されるので、必要ならば「システム開始時にLibreOfficeを起動する」にチェックを入れ、「インストール」をクリックします。
■すると、インストールが始まります。しばらくすると下図の画面が出ますので、「完了」をクリックします。
LibreOfficeのExcel互換Calcの起動
インストールが完了したら、起動してみましょう。
Excel互換のCalcの画面は次のとおりです。
Excelの新規画面とほぼ変わりません。
まとめ
LibreOfficeには、Microsoft Officeの各ソフトに対応したソフトが入っています。
また、こごに比較してもMS-Officeにない機能もたくさんあるようです。
なんと言っても、無料です!
・Excel に相当する表計算ソフト → 「Calc (表計算ドキュメント)」
・Word に相当する文書ソフト → 「Writer (文書ドキュメント)」
・Powerpoint に相当するプレゼンテーションソフト → 「Impress (プレゼンテーション)」
どうも、Excelを無理して購入する必要はないようです。
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